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介護施設にはナースコールが必要?法律・設置義務や選び方を解説!

建物やスタッフ、入居者募集など、介護施設の立ち上げには考えることがたくさんあります。そんな慌ただしい状況で忘れてしまいがちなのが、ナースコールではないでしょうか?
ナースコールは、建物の建築にも関わる設備ですので、早めの選定が必要です。
「知っているメーカーだから」「とにかく安い製品でいい」と、なんとなくナースコールを選んでいると、トータルコストが跳ね上がったり使い勝手が悪かったりして、導入後に苦労してしまうこともあります。
そこで今回は、介護施設でナースコールが必要な理由を法律や設置義務を絡めて見ていき、更にナースコールを選ぶ際の注意点についてまで解説したいと思います。

介護施設にナースコールが必要な理由


ナースコールというと病院のイメージが強いですが、介護施設でもナースコールは必要です。その理由としては、主に二つの事柄が挙げられます。

法律でナースコールの設置義務・指針がある

まず最初に、介護施設にナースコールが必要な理由を「法律」の面から見ていきます。

特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準

特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準(平成十一年厚生省令第四十六号)※1では、老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第十七条第一項の規定に基づき、特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を次のように定められています。
以下ナースコールの設置に関する抜粋となります。

第十一条 特別養護老人ホームの建物
(———-中略———-)
4 前項各号に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
一 居室
(———-中略———-)
チ ブザー又はこれに代わる設備を設けること。
(———-中略———-)
五 便所
ロ ブザー又はこれに代わる設備を設けるとともに、介護を必要とする者が使用するのに適したものとすること。
(———-中略———-)
第六十一条 ユニット型地域密着型特別養護老人ホームの建物

4 前項各号に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
一 ユニット
イ 居室
(9) ブザー又はこれに代わる設備を設けること。
(———-中略———-)
ニ 便所
(2) ブザー又はこれに代わる設備を設けるとともに、介護を必要とする者が使用するのに適したものとすること。

このように、特別養護老人ホームではナースコールが「ブザー」として、必要な設備となっています。

有料老人ホーム設置運営標準指導指針

また、有料老人ホームに関しても同様に「有料老人ホーム設置運営標準指導指針※2」にて以下のような指針が出されています。

5 規模及び構造設備
(———-中略———-)
(3) 建物には、建築基準法、消防法(昭和 23 年法律第 186 号)等に定める避難設備、消火設備、警報設備その他地震、火災、ガスもれ等の防止や事故・災害に対応するための設備を十分設けること。また、緊急通報装置を設置する等により、入居者の急病等緊急時の対応を図ること。
(———-中略———-)
(9) (6)、(7)及び(8)に定める設備の基準は、次によること。
(———-中略———-)
四 要介護者等が使用する便所は、居室内又は居室のある階ごとに居室に近接して設置することとし、緊急通報装置等を備えるとともに、身体の不自由な者が使用するのに適したものとすること。

このように、有料老人ホームではナースコールが「緊急通報装置」として、必要な設備となっています。
主要な介護施設と言える「特別養護老人ホーム」や「有料老人ホーム」には、ナースコールが必要なことが分りました。

ナースコールの未設置は「高齢者虐待防止法」で虐待行為になる?!

実は、ナースコール設備を全く導入していないのはもちろん、導入していても特定の利用者の居室だけ未設置としていることもNGです。
これは、高齢者虐待防止法で「高齢者の福祉・介護サービス業務に従事する者による高齢者虐待の防止」として規定されています(第2条、第 20~26 条)※3
この高齢者虐待防止法に規定されている「養介護施設従事者等」の範囲としては、老人福祉法に規定される老人福祉施設・有料老人ホーム、介護保険法に規定される介護老人福祉施設(特養)・介護老人保健施設などが当てはまります。
この中の「介護・世話の放棄・放任」として「必要な用具の使用を限定し、高齢者の要望や行動を制限させる」という項目があり、ナースコールの未設置はこれに該当します。たとえば…

「ナースコール等を使用させない、手の届かないところに置く。」
「ナースコールが頻回な場合、ナースコールを抜いたり止めたりする。」

上記のような事柄が当てがまります。更に、「ナースコールを押さないように指示する」「ナースコールを無視する」のもいけません。これは「心理的虐待」に該当します。※4
ナースコールに関する行為で高齢者虐待となってしまうこともあるので、介護施設ではこうした懸念も考慮してナースコールを選ぶ必要があります。

▼合わせてチェック!
介護施設を運営している方が気になることの一つに、「一部介護施設職員による虐待のニュース」があると思います。
「介護施設による虐待の現状」から「虐待がない介護施設だと理解してもらうためにはどうしたらいいのか」まで、介護と虐待についての詳細は下記記事にまとめてあります。ぜひご覧ください。
介護施設の運営者様へ!介護用カメラを用いた高齢者虐待対策
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入居者やスタッフ、家族の安心のために必要

前述した法律で必要性があるという理由以外にも、介護施設にナースコールが必要な理由があります。それは、安心の確保・提供ということです。
入居される本人だけでなく、家族にとっても、いざという時の緊急呼出し装置が無い施設では不安になります。また、スタッフにとっても、緊急時の気付きが遅れては大変です。具体的には、次のような場面でナースコールは必要となるでしょう。

トラブルへの対応

高齢者は転倒や転落などの事故、体調不良などの危険が高くなります。緊急時、すぐに呼出しを行え、緊急対応ができるためにはナースコールの存在が重要です。

介助の呼出し

トイレや、ベッドや車椅子からの移乗の際など、ちょっとした介助が必要になったときの呼出しとしてもナースコールが有効です。利用者の自立を促し、必要な時はサポートのために呼んでもらう、という対応をするためにも気軽に呼出しができるナースコールは必要になります。

その他の依頼や相談

何かをやってほしい、話し相手になってほしい等、職員にお願いがあってナースコールをする場合もあります。わざわざ出向いていくのが困難な高齢者も、気軽に押せるナースコールの存在が安心へと繋がります。

これらのことから、どんな施設であれ、介護施設にとってナースコールは必要なものと言えるでしょう。


ナースコールの選びの注意点

ナースコール選び方

前述した通り、ナースコールは介護施設に必要な設備です。更に、介護施設のナースコールを選ぶ際には、いくつか頭に入れておきたい注意点があるのでご紹介いたします。

予算にあったナースコールを選ぶ

介護施設では小規模な施設も多いので、従来の病院向けナースコールでは不要な機能が多く、予算オーバーとなるケースがあります。現在は多様化する介護施設に合わせて、様々な施設の特長に合わせた介護施設向けのナースコールが登場しています。規模と予算にあったナースコールを選ぶようにしましょう。

使い勝手のいいナースコールを選ぶ

施設では、ナースコール以外にも「放送設備」「出入口の鍵」など、必要な設備がたくさんあります。そうなると、それらに必要な機器全てを持ち運び使いこなすのはなかなかの労力がいる至難の業…最新のナースコールであれば、そういった施設に必要な設備をひとまとめにして使うことができるナースコールもございます。

将来性のあるナースコールを選ぶ

介護業界は今後ますます拡大し、利用者のニーズにより細かく答えることが必要となってくるでしょう。そうした際に、ただ呼び出すだけのナースコールでは不十分になることもあるかもしれません。近年着目されているAIやICTによりバイタルチェックができる見守り機能など、先端技術を活用した将来性のあるナースコールが良いのではないでしょうか。

実績が豊富なナースコールを選ぶ

「低価格」「多機能」など、施設にとって嬉しい特徴があるナースコールと言えども、実際の納入実績がなければ信頼性に欠けます。介護施設への導入実績が豊富な、信頼できる会社のナースコールを選ぶことをおすすめします。


まとめ


介護施設とナースコールは、深く関わっていることが分りましたね。
ナースコール選びに迷ったら、介護施設向きでコストパフォーマンスに優れていて使いやすい、最新のオールインワンナースコールシステムがおすすめです。施設に必要な機能が自由に組み合わせできるタイプなら、近年需要が高まる見守り強化にも対応可能です。
見守りから看取りまでナースコールがサポートすることで、入居者へのサービス向上・スタッフの業務負担の軽減に繋げることができるでしょう。


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引用・参考資料