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ケアテックス2018参加録!~介護現場向けナースコール編~

先日3月14日~16日、介護業界最大級のBtoB展示会「CareTEX」に参加してきました。
会場では、様々な製品の導入に向けたデモや打ち合わせが活発に行われていました。
今回、「ナースコール」に関する企業を中心に訪問してきました。出展企業について、それぞれの特長を報告していきたいと思います。

ケアテックス2018基本情報

ケアテックス2018イメージ
  • 名称:第4回 CareTEX2018 (ケアテックス)
  • 期間:2018年3月14日(水)~16日(金)の3日間
  • 会場:東京ビッグサイト(有明・東京国際展示場)東展示棟(4, 5, 6ホール)
  • 主催:ブティックス株式会社
  • URL:http://caretex.jp/

CareTEXは3展から構成されています。まず、在宅介護・施設介護のための用品や機器等を取り扱う「国際介護用品展」。つぎに高齢者施設向け設備・備品等を取り扱う「介護施設産業展」。そして、高齢者施設の課題解決のための用品・サービス等を取り扱う「介護施設ソリューション展」の3つのエリアです。

ナースコールは「見守りシステム東京」

ナースコール関連製品は、CareTEX3つのエリアの内「介護施設産業展」に含まれます。
さらに細かいくくりとして、介護システムや見守り製品に特化した「見守りシステム東京」というジャンルに区分されていました。

ナースコール出展企業の展示と特長

ナースコールのイメージ

CareTEX2018では、さまざまな特長をもったナースコール系の展示がありました。
ここでは、そんなナースコール系ブースの展示内容についていくつか報告します。

ソリューションナースコール

ケアサポートソリューション/コニカミノルタ(株)

特長

コニカミノルタさんは、センサーとスマートフォンを軸としたワークフロー変革で介護業務全体の効率化を実現する「ケアサポートソリューション」を展示。
各居室に行動検知センサーを設置し、スタッフは一人ひとりスマートフォンを所持します。現場とバックヤードをシステムで接続することで、利用者の状態確認や記録がその場で行えるとのこと。赤外線カメラを利用しているので、夜間も鮮明な映像で確認でき、音声に対応し、必要に応じて声掛けすることができるのが便利そうでした。
センサーによる見守りと介護記録の情報を蓄積するによって、ケアの質は向上しながら介護業務時間の約3割減が見込める※試算とのことです。スタッフの負荷軽減・業務効率と、ケア品質の向上を全て実現できることが魅力的だと感じました。

☑URL:コニカミノルタ(株)『ケアサポートソリューション』


電話設備一体型ナースコール

緊急呼出コールシステム/(株)ナカヨ
次世代呼び出しコールシステム/カシダス(株)

特長

ナカヨさんは、電話設備一体型ナースコールを取り扱っています。電話設備一体型ナースコールは低価格ということがまず特長として挙げられます。
呼び出しのための「電池レス・ワイヤレス呼出ボタン」は、電池不要・充電不要な自己発電タイプで配線不要で設置できるのがメリットで、細部の利便性を追求していると感じました。
ナカヨさんの共同事業社のカシダスさんのブースでは、ナカヨさんのナースコールと連携した「次世代型呼び出しコールシステムNシステム TSUNAGU」が注目を得ていました。
現場の声に沿って生まれたバイタル情報やケア記録などを一元管理出来るカシダスさんの記録システムと、ナカヨさんの低価格で拡張性が高いナースコールシステムを組み合わせたことで、業務効率アップを実現できるとのことです。

☑URL:(株)ナカヨ『緊急呼出コールシステム』
☑URL:カシダス(株)『次世代型呼び出しコールシステム』

Yuiコール/(株)平和テクノシステム

特長

Yuiコールは、第三のナースコールを謳っている電話設備一体型ナースコールです。
今回の展示では心拍・呼吸数や温度・湿度、離床等を24時間365日センサーが見守る「ナースコールで施設まるごと見守り!」をメインに展示。
フランスベッドさんと連携した「ベッドで見守るナースコール」システムが印象的でした。ナースコールによる集中見守り管理システムは、利用者の状態に異常があった場合はすぐに通知するので、巡回回数の削減による負担軽減と常時見守りによる早期対応が実現するそうです。
独自開発の集中管理システムは、今後は在宅見守りにも対応していく予定なようなので、様々な施設で活用できる期待が高まります。

☑URL:(株)平和テクノシステム『Yuiコール』


簡易型無線ナースコール

スマジオ/(株)マイコール

特長

マイコールさんは、業界最新モデルのワイヤレスナースコールを展示。有線工事不要で簡単に取り付け可能な為、即日使えるという点が特長です。
呼び出し機が10台と受信機で10万程度というかなりの低コストな点と、腕時計型の受信機がスタッフの作業を邪魔せず使い勝手が良さそうな感じに好感を持ちました。
呼び出したら通知する、という居酒屋やファミレスなどの呼び出しベルとして使われるシンプルなシステムです。グループホームなどの小規模な施設や他のナースコールの補助としてお使いいただくケースが多いように見受けられました。呼び出しと呼び出し把握が行えればいいだけの施設であれば、利用するのに最適だと感じました。

☑URL:(株)マイコール『スマジオ』

コンセントコール/ハカルプラス(株)

特長

ハカルプラスさんの簡易コールシステム「コンセントコール」は、居室からの呼び出しとスタッフへの通知に特化し価格を低コストに抑えることができるコールシステムです。
最大100台まで増設可能なので、小規模を中心にある程度床数のある大きい施設でも対応可能だそうです。また必要に応じて離床センサーの同時接続も可能なので、ただの簡易呼び出しだけでは留まらない安心設計。
コンセント間通信により、コンセントに挿すだけで簡単に設置・増設・移動ができる点も、安心で効率的な施設環境づくりに活躍しそうだと感じました。

☑URL:ハカルプラス(株)『コンセントコール』

パルモコール/iSEED

特長

こちらは初出展の製品。ワイヤレスなので配線工事が不要で低価格、ナース端末にスマホを活用して内線外線通話ができるワイヤレスナースコールです。
また、離床センサーや映像見守りにも対応が可能なため、導入コストを低減しながら高機能なナースコールを導入することができます。見守りロボット導入で介護報酬加算ができるように、コールに接続可能な各種離床センサーを取り揃えている点にも強みを感じました。

☑URL:(株)iSEED『パルモコール』

ナースコール出展企業を見てのまとめ

多様化するナースコール

今回様々なナースコール出展企業を拝見して、多様化する介護現場の声に応えられる介護施設向けのナースコールが続々登場しているという印象を受けました。
介護業務の効率アップに貢献するもの、見守りに比重を置いているもの、低価格で導入や管理がしやすいもの…その種類は様々です。
メーカーや販売店毎に特色があるので、最も重要なのは自分たちの施設の種類や使用用途に合わせて最適なナースコールを選択することだと感じます。

今後は「見守り」がキーワード?

ただ、全体的な傾向で言うと「ただ呼び出すだけのナースコール」よりも、ネットワークカメラや顔認証との連携、各種センサーとの連携や介護記録との連携など、ナースコール以外との機器・システム連携が様々なブースで押し出されていたように感じます。
そうなったのには、慢性的な人手不足や経営不振の多発などの様々な問題を抱えている介護業界で、いかに他の施設と差をつけて人材・利用者を獲得するかという背景がある気がします。そのために、介護スタッフの負担軽減・業務の効率アップ・見守りによる介護の質向上をするための「施設設備」が求められているのだと感じました。
特に、センサーを用いた「利用者のバイタル管理」は、ナースコール以外のブースでもかなり多く見受けられました。「常時見守りを行うこと」が介護施設のスタンダードとなる日も近いように感じます。
ナースコールの導入にお悩みの方は、施設価値を上げるという点でも「見守り」を意識したナースコールを検討してみるといいかもしれません。


▼CareTEX2018ナースコールカテゴリで参加した企業の一覧はこちら

【URL】:http://caretex.jp/mimamori-system2018/nurse-call/




▼ケアテックスで見た見守りシステムについてまとめた記事はこちら

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