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津波対策

介護施設のBCP・防災マニュアル【津波編】

まだ記憶に新しい東日本大震災、それまで地震の危険性ばかりを言われていた風潮が一気に変わった出来事でした。そう津波です。東日本大震災での死者は地震による圧死より津波による溺死のほうが圧倒的に多かったのです。これらの要因から津波に関する意識の改善が行われ、介護施設でも津波が到達するであろう施設に関してどう対処するのか避難場所はどこなのかそのようなことを取り決めていると思います。
ここではそんな津波に関して少しでもお役に立てる情報を発信したいと思います。

大事なのは施設の状況をしっかり把握すること

東日本大震災では津波が5~10km程に達し、高さが40mを越した地域もあるという想像を遥かに越えた津波がきました。この津波は今まで来るであろうと思われていたハザードマップの想定を越えたもので、これが被害の拡大の要因のひとつになっています。海側にあった介護施設では、施設内待機中、または避難途中に多くの被害が出ました。ではまず自分のいる施設がどのような立地なのか確認してみましょう

ハザードマップを使って自分の施設の状況を知る

全国ハザードマップ情報
国土交通省ハザードマップポータルサイト
国土交通省が運営する、「ハザードマップポータルサイト」です。身の回りでどんな災害が起こりうるのか、調べることができます。

まず一番大事なのは今ある施設がハザードマップ内で危険地域になっていないかということです。これにより災害時の対応が大きく変わっていきます。また日々津波観測の精度は上がっていますが、東日本大震災の教訓としてハザードマップで津波到達地域に入っていなくても津波の想定をすることが大事です。

気をつけよう!避難場所までの経路選択

さて、津波から逃れるために必要なのは高台への避難になります。しかし最短経路を行ったはずが通ることができず迂回しなければならなくなったでは逆に遅くなってしまいます。そこで下記の点を避けて最短ルートを考えてみましょう。また経路は1つだけではなく2~3コース想定することも大事です。

  • 地形の高低差
  • 道路の狭い道
  • 古い建物
  • ブロック塀(特に透かしブロックのある塀)
  • ガラス張りビル
  • 大きな看板
  • 河川
  • 土砂災害危険箇所
  • がけ・落石のおそれがあるところ

施設に合わせた避難マップを作ってみましょう

ハザードマップから到達時間を確認しそれぞれの順路案を作成。実際に道を確認し危ない建物はないかチェックし一番近い高台やビルを数個ピックアップした地図を作成します。そして一番大事なのは作成して終わるのではなくこれらを元に避難訓練を日頃からおこなうことです。それにより避難経路の環境の変化や危ない地点の予測をより細かく判断できるようになります。

避難経路マップ

津波の特長-ちょっと雑学

津波は速い
津波は、海が深いほど速く伝わる性質があり、沖合いではジェット機に匹敵する速さで伝わります。逆に、水深が浅くなるほど速度が遅くなるため、津波が陸地に近づくにつれ後から来る波が前の津波に追いつき、波高が高くなります。
津波は繰り返し来襲する
津波は繰り返し来襲し、第1波後にさらに大きな津波が襲ってくる可能性もあります。津波警報や注意報が解除されるまでは、警戒をゆるめてはいけません
※1 宮崎市 福祉部 介護保険課防災計画策定マニュアル
津波被害の写真
津波被害の写真 ※2 災害写真データベースより

介護施設のBCPを守る【津波前の対応】

ここからは介護施設のBCPを守るための事前対応についてお話します。平常時から様々な対策をおこなっておくことで、災害時の状況が大きく変わっていきます。是非とも下記で紹介するマニュアルを一読してみてください。

いざという時のために。必需品の備蓄

津波の際、まずは逃げることが一番大事になるので、”何も持たずに避難する”ことが大事です。またすぐに持ち出せることが前提でしたら”バッグが重たくならない程度の非常食、救急用品を入れたもの”を用意するといいでしょう。他の備蓄に関しては、建物の最上階へ物資を保管しできるだけ津波の被害に合わないようにします。
備蓄用食糧品
備蓄用食糧品
備蓄用食糧品

最初の数日は火が使えない状態もありえるので、火を使わずとも食べられるものを用意しましょう。流動食しか食べられない高齢者のため水煮などの柔らかい缶詰やレトルトを用意することも大事です。
救急用医薬品
救急用医薬品
救急用医薬品

利用者常備薬
利用者常備薬
移送
移送

情報通信機器
情報通信機器
照明
照明

備品
備品
災害用設備
災害用設備

救助用機材
救助用機材

※3 高知県社会福祉施設防災対策指針より

災害への心持ちは?平常時の簡易チェックリスト

  • ☑ 地盤、地形などの立地条件の確認と起こりうる災害予測
  • ☑ 電話が通じない場合の通信手段(衛星電話など)の確保
  • ☑ 災害時の飲料水等の確保、また確保する方法があるか
  • ☑ 水洗便所の使用が出来なくなった場合の対応が検討されているか
  • ☑ 灯油等の燃料の確保、また確保する方法はあるか
  • ☑ 自家発電装置等の緊急時の電力の確保
  • ☑ 夜間に被災し、かつ、停電となった場合の照明は確保されているか
  • ☑ ガスの供給元栓の場所の把握
  • ☑ 薬品、可燃性危険物は火気がなく落下の危険のない場所に保管されているか
  • ☑ プロパンガスボンベは、転倒しないように固定する
  • ☑ 地下や屋外に設置している水(油)タンク等の点検
  • ☑ 入居者等と職員を含め3日分以上の食料の備蓄
  • ☑ 火や水が無くても食べられるものや、消化しやすい食糧の準備
  • ☑ 備蓄物資は、2階以上で保管されているか
  • ☑ 職員間で連絡が取れるよう、緊急連絡網を作成
  • ☑ 電話等通常の連絡手段が使えない場合の緊急時の連絡方法を検討
  • ☑ 救護が必要な入居者等をまとめた一覧を作成
  • ☑ 作成した一覧は、同時に被災しないと考えられる数箇所に保管
  • ☑ 避難経路を複数設定
  • ☑ 送迎中に被災した場合の避難場所等や避難経路を検討
  • ☑ 避難場所や避難経路をまとめたマップを作成
  • ☑ 家族等と避難場所等及び引き渡し場所について情報共有
  • ☑ 入居者等が自分自身で身を守る手段を学ぶ訓練を実施
  • ☑ 地域の行事へ積極的に参加し、防災に関する情報交換等をする
※4 防災ガイドBOOKより

介護施設のBCPを守る【津波後の対応】

津波警報後の行動手順

行動リスト

津波が来たら?津波対応簡易チェックリスト

  • ☑ ラジオ、テレビ、市町災害対策本部等の施設内外から情報を入手
  • ☑ 入居者等に現在の災害状況を定期的に伝える
  • ☑ 家族等へは施設から一括して連絡
  • ☑ 総括責任者を定める
  • ☑ 職員の招集。ただし、参集途中で津波が到達するおそれがある等の場合は、近くの避難場所に避難することを優先
  • ☑ 役割分担を確認
  • ☑ 火元の点検、電熱器具のカット、ガスの閉栓などの火気の使用制限
  • ☑ 危険物の保管・設置について緊急チェックを行う
  • ☑ 施設の状態、立地条件や施設の周辺の環境、被害状況、外部からの情報等をもとに、総括責任者において入居者等の避難の要否を判断
  • ☑ 避難場所は、可能な限り近く、高い場所を避難場所とする
  • ☑ 職員数、入居者数等の状況により、避難が困難な場合は、近隣住民、町内会、自主防災組織、学校、企業等に応援要請を行なう。
  • ☑ 避難経路、避難方法、点呼等の安全確認方法、持ち出し品、責任者を確認する
  • ☑ 担架、車椅子、スリッパ、ヘルメット、ロープ、プラカード、ゼッケン、非常持ち出し品、救護用入居者等一覧、緊急時連絡・引き渡しカード等必要品の準備をする
  • ☑ 避難誘導を開始する前に点呼をとる
  • ☑ 入居者等への避難誘導の連絡と安全指導班の避難手順の指示を行なう
  • ☑ 避難誘導後に点呼をとる
  • ☑ 建物の入口に避難先、連絡先、避難する人数を記した貼紙を貼る
  • ☑ 避難後、家族等に現状を報告する
  • ☑ 警報又は注意報が解除され安全が確認されたのち、あらかじめ定められた場所と方法で入居者等の引き渡しを行う
  • ☑ 入居者等を最上階に移動させる
  • ☑ 備品、食料品、衣料、寝具、医薬品、衛生材料等の生活用品等を高い場所に移動させる
※4 防災ガイドBOOKより

まとめ

介護運営を早く再開するために

施設の立地上津波が到達すると事前に把握することで、地震が起きた時の初動が変わっていきます。少しでも津波について知識を持ち、最適な避難ルートを頭に入れておくことで多くの命が助かるでしょう。多くの命が助かればそれだけ介護施設の運営を再開するのも早くなります。地域のために、施設運営のために常に災害時の心構えをしましょう。

最後に各都道府県別の非常災害対策計画、マニュアルを掲載しているサイトを紹介します。介護施設用に書かれたものがある場合は”介護施設用資料”、全ての団体、施設に向けて作成されたものには”全施設用資料”とリンクに記載しています。ご自身の地域の資料を一度目を通しておくといいかもしれません。

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介護施設のBCP・防災マニュアル【火災編】
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介護施設のBCP・防災マニュアル【地震編】
介護施設のBCP考えていますか?日本はどこの地域にいてもいつ地震に襲われるか分かりません。そんな地震対策で一番大事なのは日頃の備え。そして実際に地震が起こった時の初動にかかっています。ここでは地震対策の強化のため防災マニュアルを紹介します。

出典

※1 宮崎市 福祉部 介護保険課防災計画策定マニュアル
※2 災害写真データベース
※3 高知県社会福祉施設防災対策指針
※4 内閣府:防災ガイドBOOK

県別・非常災害対策計画、マニュアル

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