展示会見聞録~ヘルスケアIT 2018
2018年4月18日~20日まで、国際展示場にて開催された「第三回ヘルスケアIT 2018」に訪問して来ましたので報告します。 ヘルスケアIT 2018は、国内最大のヘルスケア × ITの展示会として今回で3回めの開催となり『予防・未病』『医薬品』『医療・介護』の3つのテーマで展示をしていましたが、医薬品の割合が大きかった印象でした。
目次
ヘルスケアIT 2018
ヘルスケアIT 2018は、IT技術を活用したヘルスケアの機器やサービスの展覧会ということですが、展示で多かったのは「医療カルテ」や「薬の管理」などです。 その他では、ITを活用した「営業管理」や「社員健康管理」を提供しているシステムやサービスの展示も見られました。「営業管理」では営業の動きをデータ化し、AIで問題点や改善点を指摘していくというものです。「健康管理」についてはスマホを活用し、社員の日々の活動を把握することで、健康を推進していくというものでした。
ヘルスケアIT 2019 (HealthCare IT 2019)
つぎに、主に介護施設での利用の観点から、目についたサービスを紹介していきます。
Bluetooth・NFC経由での健康情報管理
予防・未病系で目についたのは、血圧や体温、体重といったデータをBluetoothやNFC経由で収集しアプリ等で健康状態を把握するというものです。 介護施設での健康管理には定期的な健康情報のチェックが欠かせませんが、その際のデータ入力が、Bluetooth無線やNFCによるタッチでできるようになります。 どちらかといえば個人ユースの商品が多かったようですが、施設でも利用価値があるように感じました。
日本光電『LAVITA』
血圧、体温、体重などのデータをbluetoothやNFC経由でひとつのゲートウェイで収集、サーバにアップロード、外部からデータを閲覧できるシステムです。 収集するデータ、規模によって構成が異なりますが、利用者を選別する利用者専用NFCカードを作れるなど、施設の活用に向いたトータルシステムのようでした。
https://www.nihonkohden.co.jp/iryo/products/homehealthcare/01/lavita.htmlキーウェアソリューションズ『LifeRoute』
キーウェアソリューションズのLifeRouteはNFC/Felica経由(可能性としてはBluetoothも可能とのこと)で血圧、体温、体重などのデータをスマホアプリに入力できるものです。 アプリ自体は無料で提供しており、サーバにデータを保存する場合、月額250円でのサービス提供となります。 現状ではこれは個人向けサービスであり、スマホ1台につき1アカウントといったサービスでした。
「健康からだコンパス LifeRoute」のサービスを開始|ニュース|キーウェアソリューションズ
AD(エー・アンド・デイ)
上記、2製品ともに連携機器として紹介されていたBluetooth装置がAD(エー・アンド・デイ)という会社の製品でした。 AD(エー・アンド・デイ)ではBluetooth経由でスマホに情報を送信できる体重計や体温計、血圧計を製造、販売しています。 また、それらの製品群よりデータを受け取るデータ管理アプリを無償提供しています。
ウェルネスコネクテッド – WellnessConnected
見守り関連
見守り製品の数は多くはありませんでした。また、どちらかと言えば施設用途より、在宅、個人向け商品の傾向です。
日本光電『SUKOYAKA』
家庭用の見守り製品。温度・湿度・照度・活動量(人感センサー)を一台で監視しサーバにデータを保存、外部からも閲覧できるサービスです。データはクラウドを利用し、月額約3千円のランニングコスト。
SUKOYAKA みまもりテレケアシステム
NEC『eみまもり』
NECが提供する見守りサービス。人感センサー、電源の通電チェッカー、開閉センサー、温度センサーで個人宅を見守る製品で、生活リズムを学習し、変化があったり、無かったらメールにて通知します。 月額約千円のランニングコスト。
24時間見守り支援サービス: 医療・ヘルスケアソリューション | NEC
まとめ
今回、介護施設での活用についてを中心に回ってきました。 そのため『医療』や『医薬品』以外での感想となります。 介護施設での入居者の健康管理のIT化では、体重計や血圧計の無線化とその管理のシステム化が進んでいる印象を受けました。 データの収集や管理をIT化することで、作業の効率化が行えるだけでなく、より詳細なデータを得ることができ、介護サービスの質を高めることができるでしょう。 さらに、そのデータをAIによる分析等が本格化することを期待します。
統合型見守りナースコールシステム「Yuiコール」
Yuiコールは、ナースコールと見守りシステムが一体となった統合型見守りナースコールシステムです。 今回の出展会社ではありませんが、見守りに関しては、ナースコール統合型のこのようなシステムが適しているかもしれません。