「ナースコールを呼ぶのが申し訳ない」に、どう対応する?利用者の気持ちを理解し、安全な介護につなげる方法

「ナースコールを押すのは申し訳ない」と感じる理由は?押さないことで起こる問題と施設でできる対策

介護施設では、ナースコールを押したいと思っていても、「職員が忙しそう」「何度も呼ぶと迷惑かもしれない」と遠慮してしまう利用者がいます。

必要な介助を求めずに自分で動こうとすると、転倒などの事故や体調変化への対応の遅れにつながるおそれがあります。

また、排せつ介助が必要なタイミングを逃すなど、利用者の不快感や職員の対応負担が増えることも考えられます。

利用者が安心してナースコールを使えるようにするには、遠慮する理由を理解し、日頃の声かけや施設の環境を見直すことが大切です。

この記事では、利用者がナースコールを申し訳ないと感じる理由や、職員ができる対応、見守りシステムを活用した対策について解説します。


利用者がナースコールを押すのを申し訳ないと感じる理由



利用者がナースコールをためらう背景には、職員への気遣いや、人に介助を頼むことへの抵抗があります。

まずは、どのような気持ちが呼び出しを控える原因になっているのかを見ていきましょう。

職員が忙しそうで声をかけづらい

職員が忙しく動き回っている様子を見ると、「今呼んだら仕事の邪魔になるのではないか」と気にして、ナースコールを押せなくなる利用者もいます。

特に、夜間など少ない職員で対応している時間帯は、呼び出すことをためらいがちです。

介助が必要でも、自分の用事は後回しにしようと我慢してしまう場合があります。

何度も呼ぶと迷惑だと思っている

短時間に何度も呼び出したり、以前にも対応してもらった内容で呼んだりすると、職員に負担をかけていると感じる利用者もいます。

「また呼んでしまう」「これくらいなら自分で何とかしよう」と考え、本来は介助が必要な場面でも、ナースコールを使わずに済ませようとすることがあります。

トイレ介助などを頼むことに遠慮がある

トイレへの移動や排せつ介助、体位変換など、日常生活では職員の手助けが必要になる場面があります。

一方で、自分の身の回りのことを人に頼むのに抵抗があったり、何度も介助をお願いすることを申し訳なく感じたりする利用者もいます。こうした遠慮が強いと、必要な場面でも呼び出しを控えてしまいます。


利用者の気持ちに寄り添った声かけと対応



利用者がナースコールをためらっているときは、「遠慮しなくていいですよ」と伝えるだけでなく、本人が何を気にしているのかを把握し、具体的な説明や声かけを行いましょう。

ナースコールは必要なときに使ってよいと伝える

ナースコールは、介助が必要なときに職員を呼ぶための設備です。利用者が呼び出しをためらっている場合は、そのことを改めて伝えましょう。

「呼んでもらって大丈夫ですよ」「必要なときはいつでも知らせてください」など、呼び出すことを肯定する声かけが、心理的な負担を和らげるきっかけになります。

呼び出してよい具体的な場面を説明する

利用者によっては、どのような用事でナースコールを使ってよいのか、判断に迷っていることもあります。

トイレに行きたいときや、ベッドから起き上がるとき、痛みや体調の変化があるときなど、職員を呼んでほしい場面を具体的に伝えましょう。

呼び出すべきか迷ったときにも、遠慮せず相談してよいと説明しておくと、利用者自身が判断に迷う場面を減らせます。

利用者の気持ちや反応に目を向ける

利用者がナースコールを遠慮している理由を、本人がいつも言葉にできるとは限りません。

職員に気を遣って本音を話せない場合もあるため、直接理由を尋ねるだけでなく、普段の様子や呼び出しをためらっている場面にも目を向けましょう。

例えば、トイレに行きたい様子があるのにナースコールを押さずにいる場合や、介助を申し出ても遠慮する様子が見られる場合は、本人の気持ちを確認しながら、必要な支援につなげます。

問い詰めるように理由を聞くのではなく、日頃の会話や声かけを通じて、本人が気持ちを伝えやすい関係を築くことも大切です。


ナースコールを押さないことで生じるリスク



ナースコールを押すことをためらい、必要な介助を求めずに自分で行動すると、転倒などの事故につながることがあります。

また、必要な介助が遅れることで、利用者の不快感が強まったり、職員による対応が増えたりする場合もあります。

具体的にどのような問題につながるのかを確認しましょう。

自力で立ち上がって転倒する

トイレに行きたい、ベッドから起き上がりたいといった場面で介助が必要な利用者が、呼び出しをためらって自分で動こうとすることがあります。

身体状況によっては、立ち上がる際にバランスを崩したり、歩行中に転倒したりする危険があります。

移動に介助が必要な利用者には、ナースコールを使うタイミングを具体的に伝え、安全に移動できる環境を整えておく必要があります。

排せつのタイミングを逃し、失禁や不快感につながる

トイレに行きたいと思っていても、職員を呼ぶことをためらっているうちに、介助を求めるタイミングが遅れることがあります。

その結果、トイレに間に合わず失禁したり、おむつ交換が必要になったりする場合があります。

排せつ介助が遅れると、利用者の不快感が増すだけでなく、衣類や寝具の交換、清拭などの対応も必要になります。

普段の排せつ間隔や生活習慣を把握し、必要に応じて職員から声をかけることも、こうした事態を防ぐための方法です。

体調の変化や異常への対応が遅れる

痛みや息苦しさ、気分の悪さなどを感じても、職員を呼ぶことを遠慮してしまうと、状態の把握や必要な対応が遅れるおそれがあります。

利用者が不調を訴えることをためらわないよう、普段から相談しやすい関係をつくることが大切です。

また、本人からの呼び出しだけに頼らず、必要に応じて職員による状態確認や見守りを組み合わせることも検討しましょう。


利用者がナースコールを押しやすい環境を整えるには



利用者が安心してナースコールを使えるようにするには、声かけだけでなく、ナースコール自体の使いやすさや日頃の見守り体制も見直す必要があります。

ナースコールの位置や操作方法を見直す

ナースコールのボタンが手の届きにくい場所にあったり、握る・押すといった操作が難しかったりすると、利用者が必要なときに呼び出せない場合があります。

ベッド上での姿勢や身体の動かしやすさを確認し、無理なく手の届く位置にナースコールを設置するなど、利用者に合った環境を整えましょう。

通常のボタン操作が難しい場合は、利用者の状態に応じて別の呼び出し方法を検討することも必要です。

呼び出しをためらう利用者への対応を職員間で共有する

利用者がナースコールを遠慮してしまう場合は、呼び出しが少ないことだけで判断せず、普段の様子や必要な介助の内容を踏まえて対応することが大切です。

呼び出しをためらう様子や、介助が必要になる場面、本人に合った声かけなどを職員間で共有しておけば、担当者によって対応に差が出ることを防ぎやすくなります。

利用者の状態や反応に変化があった場合も、情報を共有しながら対応を見直しましょう。

利用者の状態や生活習慣に合わせた見守りを行う

ナースコールを押すことに遠慮がある利用者や、自分でナースコールを操作することが難しい利用者には、本人からの呼び出しだけに頼らない見守りも必要です。

起き上がりや離床などの動きを把握できるセンサーや、居室の様子を確認できる見守りカメラを活用することで、利用者の動きや状態の変化を把握することができます。

身体状況や生活習慣、必要な介助の内容に合わせて、適切な見守り方法を選びましょう。


Yuiコールで実現する、呼び出しに頼りすぎない見守り



利用者がナースコールを押すことに遠慮を感じている場合、日頃の声かけや関係づくりに加えて、職員が利用者の状態に気づける仕組みを整えることも重要です。

Yuiコールでは、ベッドセンサーや見守りカメラ、おむつセンサーなどを組み合わせ、利用者からの呼び出しだけに頼らない見守り環境を構築できます。

ベッドセンサーで起き上がりや離床を検知

ベッドセンサーは、利用者の起き上がりや離床などの動きを検知し、職員に通知します。

利用者がナースコールを押す前に動き始めた場合でも、通知をきっかけに状態を確認し、必要な介助につなげられます。

自力での移動に注意が必要な利用者の見守りに役立ちます。

見守りカメラで居室の様子を確認

見守りカメラを活用すると、居室の映像から利用者の様子を確認できます。

Yuiコールでは、設定に応じて、呼び出しやセンサー検知時にYuiステーションのモニターへカメラ映像を自動でポップアップ表示できます。

また、YuiPhoneからも映像を確認できるため、職員はどこにいてもスマートフォンから居室の状況を把握できます。

訪室前に映像を確認することで、利用者がどのような状態にあるのかを把握し、必要な対応を判断する際に役立ちます。

おむつセンサーで排せつの状態を把握

おむつセンサーは、尿量などの情報を検知し、設定した条件に応じて通知します。得られた情報を日々のケアに活用することで、排せつの状態に応じた対応を検討しやすくなります。

排せつの状態を把握するための情報として活用することで、利用者の状態に応じたケアを検討しやすくなります。

また、排せつのタイミングを逃すことによる不快感や、失禁後の衣類・寝具の交換などの負担を減らすためにも、センサーから得られる情報を日々の介助に役立てることができます。

まとめ


利用者がナースコールを押すことに申し訳なさを感じる背景には、職員への気遣いや、介助を人に頼むことへの抵抗があります

こうした気持ちを理解し、必要なときに呼んでよいことを具体的に伝えるとともに、本人の不安や困りごとに応じた対応を行うことが大切です。

また、ナースコールを押さずに必要な援助を求められない状態が続くと、転倒のリスクだけでなく、排せつ介助の遅れや体調変化への対応の遅れにもつながります。

ナースコールの設置位置や操作方法を見直し、利用者の状態に合わせた見守りを取り入れることも、安全な環境づくりにつながります。

ナースコールと見守り機器を組み合わせられるシステムも活用しながら、利用者が必要な介助を受けられる施設環境を整えましょう。