ビジネスホンは主装置とよばれる制御装置と各電話機で構成される電話システムです。主装置の運用には電気が必要なため、基本的に停電時には電話の利用ができなくなります。
ビジネスホンにおける停電対策としては、つぎのようなものがあります。
アナログ | ISDN | ひかり電話 | 利用時間 | ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
バックアップバッテリ(内蔵) | ◎ | ◎ | × ※ |
短い | 機種によっては不可。利用時間が5分前後と短い |
バックアップバッテリ(外付け) | ◎ | ◎ | × ※ |
中程度 | 機種によっては不可。利用時間は1~3時間 |
外部UPS | ◎ | ◎ | △ ※ |
中程度 | 利用時間は機種によるが1時間以上 |
停電用電話機 | ◎ | ◎ | △ ※ |
制限無し | 回線が動作していれば継続利用が可能 |
発電機 | ◎ | ◎ | ○ | 中~長 | 基本的に室内での利用は不可。利用時間は長いが作動音が大きい |
ビジネスホン専用のバックアップバッテリーを接続
停電対策としてビジネスホンの主装置に「内蔵バッテリ」または「外部バッテリ」を追装することで、突然電話が使えなくならないように備えることができます。
この方法は基本的なビジネスホンの機能が一定時間継続して利用できますが、時間としては短めとなりますので、主な用途としては瞬電など一時的な停電対策に適しています。
「内蔵バッテリ」や「外部バッテリ」は、通常、ビジネスホンシステム導入時に設置するオプションとなりますが、設置後の追加も可能です。
機種やバッテリの容量など条件によって使用できる時間は異なります。
- 内蔵バッテリー 約5分前後
- 外部バッテリー 約1~2.5時間
※回線種別に関わらず対応できます。※導入には設置工事が必要となります。
停電用電話機(ユニット)の使用
あらかじめ停電用電話機(ユニット)を導入しておくことで、停電時でも通話が可能です。(NTT回線が有効な場合)
こちらの方法では、停電用電話機のみが使用可能であり、転送等、多機能電話としてのビジネスホンの機能の利用はできませんが、基本的に回線が有効であればバッテリー切れ等の心配無く通話することができます。
■岩通プレコット(IWATSU PRECOT)
●ISDN回線用
NR-30KTIPF(WHT) 定価:93,000円
I-DSU64-5A 定価:17,000円
※電話機本体+DSUのセットでないと、停電時使用できません。
●アナログ回線用
NR-30KTAPF(WHT) 定価:67,000円
NR-PFU 定価:10,000円
※電話機本体+PFUのセットでないと、停電時使用できません。
■岩通テレマージュ、レバンシオ(IWATSU TELMAGE LEVANCIO)
●ISDN回線用
IX-IPFUE(IX-24KTDXE専用) 定価:32,000円
I-DSU64-5A 定価:17,000円
※電話機本体+IX-IPFUE+DSUのセットでないと、停電時使用できません。
●アナログ回線用
IX-APFUE(IX-24KTDXE専用) 定価:16,000円
IX-PFXU 定価:40,000円
※電話機本体+IX-APFUE+PFXUのセットでないと、停電時使用できません。
※停電時でもNTT回線が動作していれば電話機1台が使用できます。
※1回線につき1台動作可能です。
※NTT回線のみ使用可能です。(但し、光は不可能)その為、おトクラインなどには対応していません。
※導入には設置工事が必要となります。
※ひかり電話をご利用の場合にはメーカー機器による対応はできません。しかし、いくつかの機器の組合せで対策が可能な場合がありますので、ご希望の方はお気軽にご相談下さい。
無停電電源装置(UPS)の利用
無停電電源装置(UPS)を接続することで、停電発生から一定時間はビジネスホンを継続利用することができます。
バッテリー容量によっても異なりますが、概ね1~2時間の使用時間となります。
●APC製 SUA750JB 定価:62,000円
利用可能時間:約1時間40分(50Wで計算、小規模ビジネスホンなど)
●APC製 SUA1500JB 定価:113,700円
利用可能時間:約1時間20分(200Wで計算、中規模ビジネスホンなど)
●APC製 SUA3000JB 定価:222,900円
利用可能時間:約2時間00分(300Wで計算、大規模ビジネスホンなど)
無停電電源装置(UPS)とは 、Uninterruptible Power Supplyの略で、電池や発電機を内蔵し、停電時でもしばらくの間、コンピューターや装置に電気を供給し瞬電のダメージから機器を保護する装置。
ユーザはこの間に安全にシステムを終了することができ、コンピュータ機器のデータ損失やハードディスクの破損を防ぐことができます。
最終更新日:平成23年3月25日